Operational Amplifier Circuit

実験:オペアンプ


本実験では,オペアンプ(増幅)回路について学びます.

オペアンプ

増幅回路は電子回路の基本です.理想的な動作をする増幅回路はな かなか実現できませんが,IC(Integrated Circuits)としてパッケー ジ化されたものが市場にたくさん出回っており,利用できます. このような増幅回路をオペアンプといいます.オペアンプは単に増 幅に使うだけでなく,波形間の加算や減算,積分や微分等の演算や フィルタ等に利用できる便利なICです. 本実験では,前回行なった20倍トランジスタ増幅回路をオペアン プで実現します. オペアンプは電源電圧や出力電力等により様々な種類がありますが, ここではナショナルセミコンダクタ社製のLM386を使います. LM386は図1の回路で20倍の増幅率です.(追加部品によりさらに 増幅率を増やすことも可能)

図1:オペアンプ増幅回路(拡大図


実験

実験に必要な部品

品名規格・型番個数
オペアンプLM3861
抵抗10Ω(1/8W)1
可変抵抗10kΩ Bカーブ1
電解コンデンサ220μF(耐圧16V)2
マイラコンデンサ0.047μF1
ユニバーサル基板1
ICソケット8P1
スピーカ4〜32Ω(前の実験で使用したものを 流用)1
3.5φジャックスピーカ接続用1
3.5φプラグ信号入力用1
電線・半田---少々

実験1

ユニバーサル基板上に増幅率20のオペアンプ増幅回路(図1)を作成せよ. シグナルジェネレータから周波数1kHz,振幅0.1V以下の正 弦波を発生させ,設計した回路に入力し出力波形を観測せよ.
(注:シグナルジェネレータの出力ははじめ最小にし,波形を見ながら序々に上げること)

実験2

実験1の回路の出力端子にスピーカを接続して1kHzの音を観測 せよ.シグナルジェネレータの出力を変化させ,出力を大きくする とどのように聞こえたか,出力波形の形状も記録し報告せよ.

考察

  1. コンデンサは本体に「471K」等の記号によってその値が示 されている.これらの意味を調べよ.
  2. 「トランジスタ増幅回路」と「オペアンプ増幅回路」を比較せ よ.

参考資料


2002.05.12.
fmiso@sccs.chukyo-u.ac.jp